- 第1回定期演奏会
- 1965月12月19日(日)
- 朝日講堂
- 指揮: 秋山 紀夫
- 客演: 梅原 秀次郎(バス)
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第1部
- 第1組曲より「行進曲」 (G. ホルスト)
- イギリス民謡組曲 (R. ヴォーンウィリアムズ)
- 2本のトランペットとトロンボーンのための合奏協奏曲 (J. モリセイ) / トランペット: 藤尾 正明、島村 渉 / トロンボーン: 細野 繁海 (団員)
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第2部
- トロンボナンザ (F. コフィールド)
- シュガー & スパイス (ローガン)
- おしゃべりな木管楽器 (D. シャンク)
- 帰れソレントへ (E. クルティス) / バス: 梅原 秀次郎
- 魅惑の宵 (R. ロジャース) / バス: 梅原 秀次郎
- ティクーティ・ティクータ (G. ラーマ) / バス: 梅原 秀次郎
- トランペット・オーレ (F. コフィールド) / トランペット: 藤尾 正明、小美濃 一浩、鳥養 武文、武士 忠正
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第3部
- マイフェアレディより (F. ロー / arr. R. R. ベネット)
- バンドのためのカンカン (J. オッフェンバック / arr. H. シメオン)
- バンドのためのボレロ (G. オッサー)
- パソドブレ「ガリトウ」 (S. ロペ)
- ジョシュア (arr. P. ヨーダー)
第1回定期演奏会 秋山紀夫
(創立40周年記念誌より転載)
昭和39年の全国大会で優勝してから、バンドでは熱心に今後のソニー吹奏楽団の方向を模索していました。その結果、同じ曲を長い間練習する必要のあるコンクール参加より、自分達がやりたい曲を発表する定期演奏会を持ったり、マーチング・バンド等の活動に切り替えることとし、コンクールを卒業することにしました。第1回のコンサートは「ブラスへのお誘い」というタイトルで、1965年12月19日に当時、有楽町にあった朝日新聞社6階の朝日講堂で開かれました。
このプログラムには37名の男子と17名の女子社員の名があり、うち12名の女子はバトン・トワラーでした。5名のバンドの女子はフルート2名、クラリネット2名、打楽器1名という配分でした。また、プログラムには、団員平均年齢23歳、平均団員歴2.8年、入団前楽器未経験者21名、練習日 毎週2回 17〜19時とありますから、何から何まで現状とは大きく掛け離れていました。
楽器別の人数は、ピッコロ/フルート4、クラリネット11、サックス3(アルト、テナー、バリトン各1)、トランペット6、ホルン4、トロンボーン5、バリトン2、テューバ3、打楽器4という少人数ながらかなりバランスのとれた編成でした。
イギリスのオリジナル曲のスタンダードから始まり、ソロや重奏を第2部で聴かせ、第3部がポピュラーというスタイルは今と変わらないスタイルです。
梅原さんは、ソニーの昼休みのレクレーションだった「歌の広場」で藤山一郎さんのアシスタントをしていた方で、私と同じ昭和38年にイタリーのフィレンツェに留学された方です。そこへアメリカの帰りに私が訪ね、その時、田舎のコンサートで聴いた歌「ティクティ・ティクタ」(恋人を思っている高鳴る心臓の鼓動の音)が忘れられず、このコンサートで歌っていただいたのです。プログラムに梅原さん自身がその想い出を書いて下さっています。このようにヴァラエティに富んだ楽しい第1回のコンサートで、これが実質的に最初の定期演奏会となりました。ゲストは歌だけで、他のソロや重奏はすべてメンバーで行いました。
この定期演奏会により、ソニー吹奏楽団は吹奏楽のために作曲された世界の名曲の殆どすべての曲を取り上げることができました。定期演奏会のプログラムの記録は、同時にソニー吹奏楽団の進歩の記録でもあり、その時団員だった一人ひとりのメンバーの輝かしい演奏の記録でもあります。
- The 1st Regular Concert
- Dec. 19, 1965
- Asahi Hall (Chiyoda-ku, Tokyo)
- Conductor: Toshio Akiyama
- Guest: Shujiro Umehara (Bass)
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Part 1
- March from First Suite for Military Band (Gustav Holst)
- English Folksong Suite (Ralph Vaughan Williams)
- Concerto grosso for 2 trumpets and trombone (John Joseph Morrissey)
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Part 2
- Trombonanza (Frank D. Cofield)
- Sugar & Spice (Logan)
- Bubbling Wood Winds (David Schanke)
- Torna a Surriento (Ernesto De Curtis) / Bass: Shujiro Umehara
- Some Enchanted Evening – from “South Pacific” (Richard Rodgers / arr. William C Schoenfield ) / Bass: Shujiro Umehara
- Tic-tì Tic-tà (Gaetano Lama) / Bass: Shujiro Umehara
- Trumpet Ole! (Frank D. Cofield)
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Part 3
- My Fair Lady (Frederick Loewe / arr. Rober Russel Bennett)
- Can Can for Band (Jacques Offenbach / Harry Simeone)
- Bolero for Band (Glenn Osser)
- Gallito, Paso-doble (Santiago Lope Gonzalo)
- Joshua (arr. Paul Yoder)